大腸ポリープと大腸がんの関係

大腸がんの多くは良性の大腸ポリープとして発生し、時間をかけて成長・変化しながらがん化していきます。そのため、ポリープの段階で切除しておくことで、将来的な大腸がんを効果的に予防できます。特に5mm以上の比較的大きなポリープや、表面に凹凸があるポリープはがん化のリスクが高いため、発見次第の切除が推奨されています。
神戸市東灘区・摂津本山にある賀来医院の大腸カメラ検査でポリープが見つかった場合、その大きさや形状を確認して安全に切除可能と判断できれば、その場で切除可能です。小さなポリープ、あるいは早期がんの段階で切除しておけば、日常生活への影響を最小限に抑えた大腸がんの治療・予防ができます。
当院で行うポリープ切除の適応範囲
当院では日本消化器内視鏡学会認定の消化器内視鏡専門医が、患者様の安全を最優先に考えたポリープ切除を行っています。具体的には、以下の条件を満たすポリープが当院での切除対象となります。
- 大きさが1cm未満のポリープ
- 茎があり、根が広く張っていないもの(有茎性ポリープ)
- 出血傾向がなく、合併症リスクが低いと判断されるもの など
大腸ポリープの切除には、出血や穿孔(腸壁に穴があく)などのリスクがあります。そのため、切除の適応は慎重に判断しなければなりません。1cm以上の大きなポリープや、平たく広がったポリープ、粘膜下に潜り込むタイプのポリープなどは、より高度な設備と入院体制が整った医療機関での治療が必要になります。患者様の状態やご希望に応じて、適切な医療機関をご紹介いたします。
ポリープ切除後の過ごし方
ポリープの切除後は、合併症を避けるために2週間ほど日常生活に制限がかかります。ポリープの切除時は事前に確認しますので、ご都合が悪い場合はご遠慮なくお伝えください(その場合は日を改めてポリープ切除を行います)。
切除後3日間の注意点
処置後3日ほどは出血のリスクが特に高い時期です。以下の点に注意して過ごしてください。
- 長時間の入浴や熱い湯での入浴は避ける(シャワーや短時間の入浴は可)
- 激しい運動や重労働は控える
- アルコールの摂取は控える
- 辛い食べ物など刺激の強い食事は避ける
- 排便時に強くいきまないよう注意する など
切除後2週間までの注意点
切除後の傷が完全に治癒するまでは、出血リスクが続きます。処置後2週間程度は以下の点にご注意ください。
- 重い物を持つなどの力仕事を避ける
- 腹圧がかかる運動(テニス、ゴルフ、水泳、ジョギングなど)は控える
- 長時間の連続歩行は避ける
- アルコールの摂取は控えめにする
- 長距離の旅行や移動は控える(緊急時の対応が難しくなるため) など
急な症状が起きたら
強い腹痛や発熱、肛門からの大量出血などの症状がある場合は、すぐに当院にご連絡ください。必要に応じて緊急対応を行います。
服薬中の方への注意点
抗凝固薬や抗血小板薬を服用中の方は出血のリスクが高まるため、ポリープ切除の前後で一時的に休薬が必要となる場合があります。服用中のお薬がある方は、必ず検査前にお申し出ください。また、自己判断で服薬を中止せず、必ず医師の指示に従ってください