大腸ポリープとは?

大腸ポリープは大腸の粘膜から生じた腫瘍です。多くは良性ですが、一部は悪性化して大腸がんになるリスクがあります。特に腺腫性ポリープは前がん病変として位置づけられており、見つかった場合は定期的な検査や治療が必要になります。
大腸ポリープは年齢とともに発生頻度が高くなり、40歳以上では3~4人に1人の割合でポリープが見つかります。ポリープがあっても症状がないことがほとんどで、便潜血検査や大腸カメラ検査時に偶然発見されるケースが多いです。
当院では地域の皆様の健康を守るため、質の高い大腸カメラ検査を実施しています。気になる症状がある場合や、大腸がん検診(便検査)で陽性となった場合には、お早めにご相談ください。
大腸ポリープの症状
無症状が多い
大腸ポリープの多くは症状を引き起こしません。そのため、定期的な大腸カメラ検査や便潜血検査によって偶然発見されることがほとんどです。症状がないからといって安心せず、定期的な検査を受けることが大切です。
症状が現れる場合
ポリープが大きくなったり、数が多くなったりすると血便、便潜血陽性、腹痛、便通異常(下痢や便秘)、腹部膨満感などの症状が現れることがあります。特に血便や便潜血陽性は大腸ポリープや大腸がんの重要なサインですので、これらの症状がある場合は早めに受診してください。
大腸ポリープの原因
加齢、遺伝
大腸ポリープの発生には未だ不明な点が多いものの、加齢が大きく関与しており、年齢とともに発生頻度が高くなります。また、大腸ポリープの家族歴がある場合は発生リスクが高くなる傾向にあります。
生活習慣
高脂肪・低繊維の食事、肥満、喫煙、過度の飲酒、運動不足などの生活習慣もポリープの発生に関与します。他の消化器疾患や生活習慣病の原因にもなりますので、これらが習慣化している方はご注意ください。
大腸ポリープの検査と診断
大腸カメラ検査(下部消化管内視鏡検査)
肛門から内視鏡を挿入してポリープの位置、大きさ、形状、数を詳細に観察します。疑わしい病変を発見した場合は、組織の一部を採取して病理検査を行い、悪性度を評価します。
当院の内視鏡検査
神戸市東灘区・摂津本山にある賀来医院では、消化器内視鏡専門医による苦痛の少ない大腸カメラ検査を実施しています。特殊光撮影が可能な内視鏡システムと拡大内視鏡、そして医師の観察眼の組み合わせにより、小さなポリープであっても逃さず発見いたします。
便潜血検査
便に混じった微量の血液を検出する検査で、大腸ポリープや大腸がんのスクリーニング検査として広く行われています。陽性となった場合は大腸カメラ検査が必要です。
大腸ポリープの治療
経過観察

非常に小さなポリープでがん化のリスクが低く、症状がないものについては定期的な経過観察を行います。当院では患者様の状態に応じて適切な観察間隔を設定し、継続的にフォローいたします。
内視鏡治療(内視鏡的切除術)
以下のケースでは内視鏡を使って病変部を切除します。切除したポリープは病理検査に提出し、良性・悪性の判定を行います。
切除の可否は合併症のリスクを考慮して慎重に判断し、可能な場合は当院で日帰り手術を実施します。リスクが高いと判断した場合は提携先病院の専門医をご紹介します。
- 6㎜以上の比較的大きなポリープ
- 悪性化のリスクが考えられるポリープ
- 悪性かどうかの判別ができないポリープ
- 出血などの症状を起こしているポリープ など